2025年1月22日水曜日

Kさんの家 性能向上リノベ 内側付加断熱と造作キッチン&家具18

弱点の出窓を強化する

Kさんの家の実際の工事が終盤に差し掛かり忙しかったのでブログが遅れてました。
早速再開!


キッチンを設置するところに仮に木材を置いてみて実際の大きさをシュミレーション。
なるほどここに建つとこんな眺めか、と確認しながら納得しながら工事を進めていく。

例のごとく1階の壁も内側に付加していきます。


左上の窓は出窓。
出窓って、家の壁より外にせり出している構造。
中から見ると壁より突き出している分、広く見えるので昔流行りましたが、今ではあまり見かけなくなりました。
出窓って壁から外に出ている分、断熱ゾーンより外に出ているわけで、断熱改修の際はここもきちんと対処しておかないといけないのです。

 

このように出窓をぐるっとスタイロフォームという断熱材で囲みます。
こういうことをしておかないと、外に突き出た出窓の内側は結露でびっしょり、ほっておくとカビが生えます。
(自宅で経験あり)
じゃあ窓を出窓じゃない窓に変えればいいじゃん?ってホントその通り。

窓の入替には外壁の撤去再取付にかかる費用が別途必要。
あと一部外壁を撤去することでの雨の侵入に対処することの必要性も出てきます。
それらをクリアして、窓を入れ替える方が補助金もらってお得な計算になればそうすればいいです。
今回は出窓の断熱補強+内窓設置。つまり外窓はそのまま。


内窓をつけても先進的窓リノベっていう補助金がもらえます。
Kさんちは窓が多いので補助金だけで60万円以上になります。
そして、すべての内窓費用のうち、補助金額が半分以上出るのでとってもお得。
(大きさにもよるので参考金額です。)
しかも断熱性能が高い内窓ほど補助金額が多くなってお得になるシステム。
2025年度が最終年度となるらしいので、皆さんも絶対内窓つけて、補助金もらった方がいいです。
それだけ内窓って効果あります。

上の木の枠は出窓の中に入れる窓枠。
出窓だけあって幅が広い。


よっこいしょで二人で窓に入れて取付。
こんな感じで断熱強化できました。

また隙間を埋めて断熱材を2重に入れていく


窓の上にある、ひさし・霧除けの裏側は


こんな感じで穴になっており風が入ってくる。


キッチンの換気扇があったところなんかは大穴になっている。


そういったところも内側からふさいでいく。


いろんな穴を見つけて塞ぎ


断熱材を2重に入れて


フィルムを張って気密を取る。
やってることは2階と一緒。


ようやくボードを張って部屋らしくなってきたぞ。
そしてボードを張ると面が平らになったから、光が面を反射して奥まで届くので吹き抜けの明るさが今以上に感じられるようになりました。


⇒Kさんの家 性能向上リノベ 1 から読む

Kさんの家 性能向上リノベ 10 を読む

Kさんの家 性能向上リノベ 20 を読む

Kさんの家 性能向上リノベ まとめ1 を読む

 

2025年1月6日月曜日

Kさんの家 性能向上リノベ 内側付加断熱と造作キッチン&家具17

フローリングを張っていく


Kさんちのフローリングはバーチの無垢フローリング。バーチは日本語で樺(かば)。
しっかり木目があるところと白身もあって表情があってよろし。



大工さんが丸ノコで切っていてわかる比較的硬い木材。
傷のつき方はどうだろう。
表面を爪で押し付けた感じは凹みにくい感じはあったけどな。



しっかり木目はあるけれど、色は優しい感じだから主張しすぎないし、濃い色の木材、白い木材との相性も良さそうだし、いろんな家具と合いそう。



床を養生して2階は大まかに完了。
梁がかっこいい。



勾配天井でかわした火打もアクセント。



巾木といって壁の下の床との取り合いにつける木材もフローリングと合わせたバーチ材で。
オイルを塗る前は少しピンクっぽいんだね。



よし、いい感じ。


造作キッチンも進行中


Kさんの家は造作キッチン。
とりあえず枠組みから作っていく。
IHコンロが入るところ、食洗機が入るところ、シンクになるところなんかの寸法を確認しながら作っていく。
素材はならナラ、英語でオーク。

会社の隣の秘密の作業場で制作。
現場監督だけど、キッチンand家具を造作していく。
友達に言われた、もしかしたらそんな建築屋いないと。
いないことはないけれど、長岡ならもしかしたらオンリーワンだろうか。いやどうだろう。

キッチンを工事



現場に戻りまして、階段より手前のそのキッチンを置く場所を工事していきます。



まずは床を解体中。



解体後、床がないところ落ちないように仮設で手すりを。
お風呂に行くときに落ちないように。



Kさんの子供達がそこで遊び始める。
気をつけて。

自分も子供の頃、自宅を作ってくれてた大工さんがいる現場に行って遊んでた。
自分の住む家の工事中の記憶。
大工さんと話したこと。
ベランダになる部分に上がって外を眺めたこと。
そこで怪我したこと。
今の時代、怪我なんかしたら現場管理が悪いとかそういうことになる。
それも当然そうなんだけど、親がしっかり見た上で現場に子供が来るのはいいでしょう。

現場で友達や兄弟と遊びに行っては大工さんにちょっかい出していた小学生の頃、私はいつまでも残るいい思い出になってる。
願わくば、この2人も将来思い出になってくれたら建築屋として嬉しい。



床の解体を進めて行く。
2階から見た様子。



大工さんが下地を作る前に水道屋さんが配管工事。
解体後に大工さんが下地を作る間の時間でやってもらうから時間を縫ってきてもらう。都合をつけてきてもらう水道屋さんにも感謝。



断熱材は6センチ+6センチの12センチで他の床と同じく厚い断熱。



壁はすでに二重に断熱を入れるため、内側に『付加』してあります。



電気屋さんも進行中。IHと食洗機と自動水栓の電源をつけてくれてます。



Kさんは自家製の味噌を作っているので、コンクリートが敷かれた床下は、今まで味噌の保管庫でした。
床には断熱材をたっぷり施しますが、今まで通り床下は味噌蔵として生かして残します。残すとこはしっかり今まで通り残したい。

キッチンに立つ人とテーブルに座る人の目線の高さを合わせる



キッチンの床ができてきました。
造作キッチンは一段18センチ下がったところに置く。



Kさんちのキッチンはアイランドキッチンでキッチンの周りを歩ける、回遊できるキッチン。
奥さんの希望で、キッチンの天板の高さ90センチ。で、キッチンは18センチ下がった床に置く配置。

キッチンに対面するカウンターテーブルは、キッチン天板と同じ高さ。だけど置いてある床の高さが異なるから、90センチ、マイナス18センチでテーブルの高さは73センチ。ダイニングテーブルの標準的な高さにする寸法。



テーブルに座った人の目線は、おおよそ115センチから120センチほどになる。

キッチンに立った女性の目線が140センチほど。
キッチンに立った人の目線はキッチンの床が18センチ低くなってる分目線も低くなるわけだから140センチ、マイナス18センチで122センチ。

テーブルに座った人とキッチンに立った人の目線がなから合うっていう寸法。
ちなみに、なから、ってだいたいっていう意味。
方言らしい。そーいんかい。

レンダリングといいます



一つ前のアニメのようなCGに、違うソフトを使って、日光の窓からの入り具合、それが室内に入った環境光、部材の凹凸や金属の反射を計算して、写真のような本物のようなリアルCGになる。
これを写真のようなリアルなCGにすることをレンダリングと言うのですが、これがレンダリング途中の図。



アングルは違うけど、これがレンダリング完成後。
パソコンの性能が低かったり、あと照明を増やしたりすると計算が複雑になるらしく時間がかかる。
だいたい一枚の写真に10分から20分かかる。
それでも自分が伝えたいことが伝わりやすいからレンダリングは欠かせない。

キッチンの床が完成



キッチンの給水・給湯・排水、食洗機の給湯・排水なんかの配管と電気線がアイランドキッチンなので全て床から出ているので、穴を埋めるためウレタンスプレーで気密の鬼と化す。

キッチンが入るところが一段下がって下地がほぼ完成。



キッチンに立って見たらこんな景色になるのかって言う確認をしたり、1日の終わりにそんなことをして現場をぐるっと見て今日の工事の進み具合を思い返しつつ明日やることを考えながら現場を後にするー。