2024年11月1日金曜日

Kさんの家 性能向上リノベ 内側付加断熱と造作キッチン&家具9

吹き抜け周囲に床を作っていく


ここまで壊してばっかりだったので、ようやく作っていきますよ。
吹き抜け部分にもともとあった梁2本のみが残りました。


リフォームの際には、残すもの・取り払うもの、この二つを使い分けていきます。
支える柱との取り合いの関係で、取り去るのが大変な2本の梁は残したままにします。
取り去るのが大変という箇所を取るっていう事は手間がかかって値段も高くなるっていう事。
いろんな箇所とかかわりがあるので、これ一つを取って新しくやり替えるのに、柱、胴差、外壁、その下地などとの取り合いも考えなくてはいけません。
そういうところもそのまま残す。

全てを新しくすることがいいわけではない。
私は、出来るだけ使えるところは使いたい。


先人たちが作ったもののいいところを残す。
やり替えなきゃいけないところはやり替える。

Kさんの要望は大きい吹き抜けが欲しいという事。
ただただ2階の床を取り払い、吹き抜けにしたのでは耐震的に弱くなるので、吹き抜け部分の周囲は床にします。
周囲を床にすることで水平構面の強さを確保します。
簡単に言うと2階の床ががっしりしてると、揺れに強いのです。
大工さんが残した梁に切り欠きを入れていきます。


地震に強くするために新しくしなきゃならないところは新しくする。
新規に梁を入れていきます。


残した梁と新しい梁。
新旧コラボ。


下から見るとこんな感じ。
きれいに90センチの正確な四角が出来ていきます。


で、その上に24ミリの合板を張る。


通常こちらが比較的きれいな上面。


一手間かけて黒い印字をやすって消して、この面を裏にして


通常上面にする方を下面にして張る。
一階からはこの2階の床の下が見えるデザイン。
だから構造用合板もきれいに見せたいので一階から見た時にきれいな方が見えるように、印字された文字をやすって消したのはこのため。


四角のマスがきれい。


この日もいい天気。
東側から射す光。
吹き抜けを通した明るい空間になりそうです。